サイディング
サイディングとは外壁に貼る板状の仕上げ材の事で、工場で大量生産されるため品質が均一で安価なものが多く、外壁材の主流になっています。
材質によって、窯業系と金属系の2種類に分類されます。
数年でシミやヒビ割れが出やすい塗り壁と違い、サイディングは耐久性も高く、メンテナンスも楽で見た目も古くなりにくいのが魅力です。
また、重量も軽いので地震などの災害にも強く、崩壊による怪我の危険性も少ないです。
窯業系(ようぎょうけい)サイディング
窯業系サイディングは、主原料のセメントに木片などの繊維質原料を混ぜて板状にし、窯で硬化させた外壁材です。
新築住宅で使用される外壁材の70%以上は窯業系サイディングだと言われ、住宅以外にも商業施設など様々な場所で利用されています。
耐火性能にも優れ、すべての製品が防火構造認定(国土交通大臣認定)を取得しています。
重量も、金属系サイディングには劣るものの軽量で、阪神淡路大震災や新潟中越地震の被害調査で窯業系サイディングのはく離・脱落は見られず、地震に強いことが確認されています。
窯業系サイディング:メンテナンスについて
厚みなどによりますが、一般的に窯業系サイディングは5~7年でシーリングの打ち替え(サイディングの隙間を埋めている樹脂の補修)、7~8年で再塗装が必要と言われています。
金属系サイディング
金属系サイディングは、アルミやスチール、ガルバリウムなどを表面材に用いた外壁材です。
断熱材が裏打ちしてあるものが数多く見られ、外壁材の中でも断熱性能が高いです。その差はモルタルと比べると約50倍、窯業系サイディングと比べても約5倍あり、冷暖房費の節約が期待できるでしょう。重量も窯業系サイディングと比べて約3分の1と非常に軽量で、建物への負担が少ないのも魅力です。
外壁の汚れにも強く、多少の汚れであれば雨で流れてしまうので、ほぼメンテナンスが不要です。
デザインは金属特有のシャープなものからレンガ調や石積み調のものまでバリエーションが豊富になり、人気が高まってきています。
金属系サイディング:メンテナンスについて
窯業系サイディングよりも手間のかからない金属系サイディングですが、外壁材ですのでメンテナンスが不要とは言えません。
選んだ素材によりますが、約10年前後で汚れや白サビなど発生する可能性があります。汚れが目立ち始めたら、塗装をすると外観を美しく保てるでしょう。
サイディングの貼り替えについても同様に、損傷・腐食などが目立ち始めたところで実施するのが良いでしょう。